足黒の蟹事件(1)

皆さん覚えていますか、足黒健太郎(仮名)。僕の大学時代の部活の同期のしがない男です。
そもそも足黒(仮名)という名前自体、毎日なか卯の牛丼を食べていたらくるぶしが黒くなってきたというところから由来しているというのですから、そのしがなさは規格外というものです。僕はよく足黒の共同アパートに入り浸っていたのですが、そう言えばそのアパートには、また別に毎日ボンカレー食って、ボンカレーの空き箱を単行本みたいに本棚に並べてる奴いたな…。
面白い奴はひしめき合い、ひしめいている中で普通の奴も面白くなっていく、面白かった奴はもっと面白くなっていく。これはセオリーだと思いますが、足黒のアパートはそういう場所でした。
足黒のアパートには、足黒の高校の同級生が足黒含めて4人集っていました(一人は通い)。大阪の公立有名進学校なんですけど、そいつらは面白い奴ばっかでしたね。
そんな足黒に聞いた高校時代の事件「蟹事件」について明日はお話ししたいと思います。
(つづく)